経過観察中にdysplasiaが多発したBarrett食道の1例
「はじめに」近年, わが国では食生活の欧米化に伴い胃食道逆流症が増加し, それに伴いBarrett食道を背景とした腺癌の報告も数多くみられている. 今回我々は, Barrett食道の経過観察中にmoderate~severe dysplasiaが多発したため外科的切除を行い, 広範囲に多発するBarrett食道腺癌を認めた症例を経験したので報告する. 「症例」患者:75歳, 男性. 主訴:特記すべきことなし. 既往歴:平成8年より高血圧症, 高脂血症, 痛風, アルコール性肝障害 現病歴:平成8年より当院の健診にて定期的に上部内視鏡検査を施行しており, 初回検査時より食道裂孔ヘルニア, Bar...
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Published in | Progress of Digestive Endoscopy Vol. 64; no. 2; pp. 48 - 49 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
2004
日本消化器内視鏡学会関東支部会 |
Subjects | |
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ISSN | 1348-9844 2187-4999 |
DOI | 10.11641/pde.64.2_48 |
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Summary: | 「はじめに」近年, わが国では食生活の欧米化に伴い胃食道逆流症が増加し, それに伴いBarrett食道を背景とした腺癌の報告も数多くみられている. 今回我々は, Barrett食道の経過観察中にmoderate~severe dysplasiaが多発したため外科的切除を行い, 広範囲に多発するBarrett食道腺癌を認めた症例を経験したので報告する. 「症例」患者:75歳, 男性. 主訴:特記すべきことなし. 既往歴:平成8年より高血圧症, 高脂血症, 痛風, アルコール性肝障害 現病歴:平成8年より当院の健診にて定期的に上部内視鏡検査を施行しており, 初回検査時より食道裂孔ヘルニア, Barrett食道, 逆流性食道炎を指摘されていた. 平成15年3月にBarrett食道内の潰瘍瘢痕部よりGroup IVが検出された. その後, 同病変とそれ以外の様々な多発する小限局性病変からGroup IVが検出されたため, 精査・加療目的に平成15年8月11日に当院入院となった. 入院時現症:眼瞼結膜に貧血を認めず, 腹部は平坦で腫瘤や圧痛はなかった. |
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ISSN: | 1348-9844 2187-4999 |
DOI: | 10.11641/pde.64.2_48 |