急性閉塞性胆管炎の対処法

急性閉塞性胆管炎の治療の基本となるのは胆道ドレナージ術である.胆道ドレナージ術には, 経皮経肝的胆道ドレナージと, 内視鏡的胆道ドレナージがあり, それぞれの長所, 短所を十分理解した上で選択する必要がある.内視鏡的治療は, 一期的に診断・治療が可能な点, 処置後の生活制限が少ない点が長所である.内視鏡的胆道ドレナージ術が成功すれば, 低侵襲的に劇的な治療効果が得られる反面, 手技成功率が術者に依存する, 重篤な偶発症を招く可能性がある, などの課題が残る.本稿では, 急性閉塞性胆管炎に対する治療法の選択および内視鏡的胆道ドレナージ術の実際について概説するとともに, 選択的胆管挿入困難症例に対...

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Published in胆道 Vol. 20; no. 2; pp. 165 - 171
Main Authors 森, 早耶香, 浦山, 直樹, 原野, 恵, 御厨, 邦子, 石垣, 賀子, 岩野, 博俊, 良沢, 昭銘
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本胆道学会 2006
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ISSN0914-0077
1883-6879
DOI10.11210/tando1987.20.2_165

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Summary:急性閉塞性胆管炎の治療の基本となるのは胆道ドレナージ術である.胆道ドレナージ術には, 経皮経肝的胆道ドレナージと, 内視鏡的胆道ドレナージがあり, それぞれの長所, 短所を十分理解した上で選択する必要がある.内視鏡的治療は, 一期的に診断・治療が可能な点, 処置後の生活制限が少ない点が長所である.内視鏡的胆道ドレナージ術が成功すれば, 低侵襲的に劇的な治療効果が得られる反面, 手技成功率が術者に依存する, 重篤な偶発症を招く可能性がある, などの課題が残る.本稿では, 急性閉塞性胆管炎に対する治療法の選択および内視鏡的胆道ドレナージ術の実際について概説するとともに, 選択的胆管挿入困難症例に対する対処法とそのコツについても述べる.
ISSN:0914-0077
1883-6879
DOI:10.11210/tando1987.20.2_165