化学発光-高速液体クロマトグラフィーによるトリアシルグリセロールヒドロペルオキシドの微量分析

化学発光-高速液体クロマトグラフィー (CL-HPLC) を用いて, トリアシルグリセロールヒドロペルオキシド (TGOOH) の微量分析のための条件を検討した。有機溶媒系GPCカラム (TSKgel G1000HXL, 東ソー) を用いることでトコフェロール類の消光反応の影響を受けずに定量的にTGOOHの検出が可能になった。このとき, TG分子種の構成脂肪酸の違いに関わらず, TGOOHの単一の化学発光ピークが得られた。本分析条件をPVの異なる食用油 (オリブ油, サフラワー油, シソ油, 魚油) に用いたところ, TGOOHの化学発光ピーク面積と過酸化物価 (PV) は良好な正相関を示した...

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Published in日本油化学会誌 Vol. 48; no. 12; pp. 1391 - 1395,1418
Main Authors 菅原, 達也, 宮澤, 陽夫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本油化学会 1999
日本油化学会
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ISSN1341-8327
1884-1996
DOI10.5650/jos1996.48.1391

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Summary:化学発光-高速液体クロマトグラフィー (CL-HPLC) を用いて, トリアシルグリセロールヒドロペルオキシド (TGOOH) の微量分析のための条件を検討した。有機溶媒系GPCカラム (TSKgel G1000HXL, 東ソー) を用いることでトコフェロール類の消光反応の影響を受けずに定量的にTGOOHの検出が可能になった。このとき, TG分子種の構成脂肪酸の違いに関わらず, TGOOHの単一の化学発光ピークが得られた。本分析条件をPVの異なる食用油 (オリブ油, サフラワー油, シソ油, 魚油) に用いたところ, TGOOHの化学発光ピーク面積と過酸化物価 (PV) は良好な正相関を示した。本条件は試料油1mgでPV0.04までの測定が可能であり, CL-HPLC法はTGOOHの微量定量と初期酸化機構の検討に有効な分析法であると考えられた。
ISSN:1341-8327
1884-1996
DOI:10.5650/jos1996.48.1391