鉄筋間げきを通過する高流動コンクリートに生じる圧力損失の推定に関する実験的検討

高流動コンクリートの鉄筋間げき通過時の圧力損失推定に着目し, 2種類の簡易な力学的モデルを提案し, レオロジーの概念を取り入れ, 使用材料を1種類とし, 実験的な検討およびモデルの妥当性について検討した. その結果, 圧力損失は (1) 実験的検討からコンクリートの粗骨材絶対容積割合Xνと鉄筋のあき間隔Lを説明変数としてある程度推定できる, (2) 仮想細管理論に基づく力学的モデルにおいてモルタルの降伏値および細管長さと半径を適切に設定することによりある程度推定できる, (3) 固体間摩擦のメカニズムによるコンクリートの見かけの降伏値が増大するために大きくなること等がわかった. また, Xν,...

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Published in土木学会論文集 Vol. 2005; no. 795; pp. 795_111 - 795_126
Main Authors 藤江, 幸人, 丸岡, 正知, 岩崎, 麻美, 藤原, 浩已, 渡辺, 有寿
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 土木学会 2005
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ISSN0289-7806
1882-7187
DOI10.2208/jscej.2005.795_111

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Summary:高流動コンクリートの鉄筋間げき通過時の圧力損失推定に着目し, 2種類の簡易な力学的モデルを提案し, レオロジーの概念を取り入れ, 使用材料を1種類とし, 実験的な検討およびモデルの妥当性について検討した. その結果, 圧力損失は (1) 実験的検討からコンクリートの粗骨材絶対容積割合Xνと鉄筋のあき間隔Lを説明変数としてある程度推定できる, (2) 仮想細管理論に基づく力学的モデルにおいてモルタルの降伏値および細管長さと半径を適切に設定することによりある程度推定できる, (3) 固体間摩擦のメカニズムによるコンクリートの見かけの降伏値が増大するために大きくなること等がわかった. また, Xν, L, モルタルのレオロジー定数を説明変数とし, 流動方向の粗骨材量分布を定量的に把握できる可能性を示した.
ISSN:0289-7806
1882-7187
DOI:10.2208/jscej.2005.795_111