子宮頸癌放射線治療17年後に発症した強い灼熱痛を伴ったradiation-induced lumbosacral plexopathyの1例

症例は73歳女性である.子宮頸癌の術後に放射線療法,化学療法を受け,その17年後から下肢遠位優位の灼熱痛,感覚低下,筋力低下を認めた.深腓骨神経の伝導ブロックと前脛骨筋にミオキミア放電があり,骨盤CT,MRIで転移病変や圧迫性病変を認めないため,radiation-induced lumbosacral plexopathyと診断した.Radiation-induced lumbosacral plexopathyは下位運動ニューロン障害を主体とし感覚障害は軽度である.本症例では強い疼痛を伴い,過去に同様の報告はなく貴重な症例と考えた....

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in臨床神経学 Vol. 55; no. 9; pp. 654 - 656
Main Authors 池田, 雅子, 平井, 利明, 小松, 鉄平, 井口, 保之, 園生, 雅弘, 三村, 秀毅
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本神経学会 2015
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0009-918X
1882-0654
DOI10.5692/clinicalneurol.cn-000706

Cover

More Information
Summary:症例は73歳女性である.子宮頸癌の術後に放射線療法,化学療法を受け,その17年後から下肢遠位優位の灼熱痛,感覚低下,筋力低下を認めた.深腓骨神経の伝導ブロックと前脛骨筋にミオキミア放電があり,骨盤CT,MRIで転移病変や圧迫性病変を認めないため,radiation-induced lumbosacral plexopathyと診断した.Radiation-induced lumbosacral plexopathyは下位運動ニューロン障害を主体とし感覚障害は軽度である.本症例では強い疼痛を伴い,過去に同様の報告はなく貴重な症例と考えた.
ISSN:0009-918X
1882-0654
DOI:10.5692/clinicalneurol.cn-000706