異なる症状持続時間とMRI所見を示した再発性一過性全健忘の1例

症例は66歳の男性である.数時間の前向性健忘症状を主訴に入院し,MRI,脳波では異常所見を認めず,一過性全健忘と診断された.その約1年後に20分間の健忘症状が出現し来院.脳波異常は認めなかったが,MRI拡散強調画像で右海馬に高信号域を認め一過性全健忘の再発と診断した.一過性全健忘再発症例において,初発と再発で異なる症状持続時間とMRI拡散強調画像所見をともに示した報告はこれまでになく貴重な症例と考えられた....

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Published in臨床神経学 Vol. 59; no. 9; pp. 575 - 578
Main Authors 中根, 博, 吾郷, 哲朗, 陣内, 重郎, 桑野, 幸, 石束, 光司, 橋本, 剛
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本神経学会 2019
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ISSN0009-918X
1882-0654
DOI10.5692/clinicalneurol.cn-001318

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Summary:症例は66歳の男性である.数時間の前向性健忘症状を主訴に入院し,MRI,脳波では異常所見を認めず,一過性全健忘と診断された.その約1年後に20分間の健忘症状が出現し来院.脳波異常は認めなかったが,MRI拡散強調画像で右海馬に高信号域を認め一過性全健忘の再発と診断した.一過性全健忘再発症例において,初発と再発で異なる症状持続時間とMRI拡散強調画像所見をともに示した報告はこれまでになく貴重な症例と考えられた.
ISSN:0009-918X
1882-0654
DOI:10.5692/clinicalneurol.cn-001318