ガラクトセレブロシド・リン脂質複合体に対するIgG抗体陽性急性自律性感覚性ニューロパチーの1例
症例は62歳の女性である.上気道感染後に急性発症の自律神経症状,感覚障害,四肢腱反射消失を認め,筋力低下を認めなかったことから,急性自律性感覚性ニューロパチー(acute autonomic and sensory neuropathy; AASN)と診断した.血清中の自己抗体の検索を行ったところガラクトセレブロシド(galactocerebroside; Gal-Cer)とリン脂質(phospholipidic acid; PA)の混合抗原に対する抗体が強陽性であった.AASNについては病態に関連した自己抗体が明らかでなく,病態を考える上で貴重な症例と考えられた....
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Published in | 臨床神経学 Vol. 57; no. 1; pp. 33 - 36 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本神経学会
2017
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Subjects | |
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ISSN | 0009-918X 1882-0654 |
DOI | 10.5692/clinicalneurol.cn-000914 |
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Summary: | 症例は62歳の女性である.上気道感染後に急性発症の自律神経症状,感覚障害,四肢腱反射消失を認め,筋力低下を認めなかったことから,急性自律性感覚性ニューロパチー(acute autonomic and sensory neuropathy; AASN)と診断した.血清中の自己抗体の検索を行ったところガラクトセレブロシド(galactocerebroside; Gal-Cer)とリン脂質(phospholipidic acid; PA)の混合抗原に対する抗体が強陽性であった.AASNについては病態に関連した自己抗体が明らかでなく,病態を考える上で貴重な症例と考えられた. |
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ISSN: | 0009-918X 1882-0654 |
DOI: | 10.5692/clinicalneurol.cn-000914 |