視空間認知障害をもつ小児の訓練教材開発

視空間認知障害をもつ小児のための色積木を用いた訓練教材を開発し,3症例に対して訓練を行った.評価はK-ABCの処理過程尺度の同時処理,下位検査項目の絵の統合,模様の構成,位置さがしを評価基準とし,また,3項目の総合得点を空間得点として使用した.結果,3症例の各指標の平均変化は,同時処理+17.33,空間得点の絵の統合+2.00,模様の構成+3.67,位置さがし+4.33,空間得点+8.33であった.K-ABCの同時処理+17.33であったことは,本研究の訓練課題が視空間認知の向上に貢献できたと考えられた.また,空間得点では,模様の構成,位置さがしで3症例とも向上したことは本研究の訓練課題が,模...

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Published in高知リハビリテーション学院紀要 Vol. 12; pp. 7 - 12
Main Authors 有田, 未来, 稲田, 勤
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 学校法人高知学園 高知リハビリテーション学院 31.03.2011
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ISSN1345-5648
2433-4553
DOI10.15028/kochireha.12.0_7

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Summary:視空間認知障害をもつ小児のための色積木を用いた訓練教材を開発し,3症例に対して訓練を行った.評価はK-ABCの処理過程尺度の同時処理,下位検査項目の絵の統合,模様の構成,位置さがしを評価基準とし,また,3項目の総合得点を空間得点として使用した.結果,3症例の各指標の平均変化は,同時処理+17.33,空間得点の絵の統合+2.00,模様の構成+3.67,位置さがし+4.33,空間得点+8.33であった.K-ABCの同時処理+17.33であったことは,本研究の訓練課題が視空間認知の向上に貢献できたと考えられた.また,空間得点では,模様の構成,位置さがしで3症例とも向上したことは本研究の訓練課題が,模様の構成,位置さがしに影響したと考えられた.さらに,本研究の訓練課題が,絵の統合には影響を及ぼさなかったことが示された.
ISSN:1345-5648
2433-4553
DOI:10.15028/kochireha.12.0_7