重度脳性麻痺児におけるスイッチ操作時の体圧分布

重度脳性麻痺児2症例に対して,コンピュータのスイッチ操作を行う時の体圧分布状況を測定した.体圧分布の測定部位は,頭頸部と肩・背部で,測定項目は,最大圧力,平均圧力,センサー数の3指標であった.結果,症例1,2とも頭頸部の3指標は安静時と比較し訓練時において有意に減少した.肩・背部では,3指標に一貫した傾向はみられなかった.症例1,2とも頭頸部の3指標が訓練時に有意に減少したことは,コンピュータのスイッチ操作時に筋緊張の亢進など過剰な努力のない状態でスイッチを使用できたことが考えられた.体圧分布の評価方法は,手順が整えば技術的にそれほど困難でないため,妥当なスイッチフィッティングを実施するために...

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Published in高知リハビリテーション学院紀要 Vol. 10; pp. 9 - 13
Main Authors 野々, 篤志, 本田, 梨佐, 吉村, 知佐子, 高地, 正音, 稲田, 勤, 篠田, かおり, 重島, 晃史, 公文, 正光
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 学校法人高知学園 高知リハビリテーション学院 31.03.2009
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ISSN1345-5648
2433-4553
DOI10.15028/kochireha.10.0_9

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Summary:重度脳性麻痺児2症例に対して,コンピュータのスイッチ操作を行う時の体圧分布状況を測定した.体圧分布の測定部位は,頭頸部と肩・背部で,測定項目は,最大圧力,平均圧力,センサー数の3指標であった.結果,症例1,2とも頭頸部の3指標は安静時と比較し訓練時において有意に減少した.肩・背部では,3指標に一貫した傾向はみられなかった.症例1,2とも頭頸部の3指標が訓練時に有意に減少したことは,コンピュータのスイッチ操作時に筋緊張の亢進など過剰な努力のない状態でスイッチを使用できたことが考えられた.体圧分布の評価方法は,手順が整えば技術的にそれほど困難でないため,妥当なスイッチフィッティングを実施するために活用可能なものと思われた.
ISSN:1345-5648
2433-4553
DOI:10.15028/kochireha.10.0_9