難治性アトピー性皮膚炎患者の入院療法
難治性アトピー皮膚炎患者10例を入院させ, 特に厳格な食物制限を行わず, 脂質の多い食事やコーヒー, チョコレートなどを控えさせる程度にし, 通常の外用療法と抗アレルギー剤の内服を併用した. 家族特に母親との面会はできるだけ制限した. 全例に臨床症状の著明な改善, ないしかなりの軽快が認められた. しかし3例において外泊などを機会に一過性の再燃がみられた. 血清IgE-RIST値, 末梢好酸球数, 血清LDHの変動と臨床症状の改善との間にはある程度の相関が認められた. 入院療法は難治性, 重症アトピー皮膚炎患者に対する百効な手段のひとつであろう....
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Published in | 医療 Vol. 45; no. 10; pp. 986 - 989 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 国立医療学会
1991
国立医療学会 |
Subjects | |
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ISSN | 0021-1699 1884-8729 |
DOI | 10.11261/iryo1946.45.986 |
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Summary: | 難治性アトピー皮膚炎患者10例を入院させ, 特に厳格な食物制限を行わず, 脂質の多い食事やコーヒー, チョコレートなどを控えさせる程度にし, 通常の外用療法と抗アレルギー剤の内服を併用した. 家族特に母親との面会はできるだけ制限した. 全例に臨床症状の著明な改善, ないしかなりの軽快が認められた. しかし3例において外泊などを機会に一過性の再燃がみられた. 血清IgE-RIST値, 末梢好酸球数, 血清LDHの変動と臨床症状の改善との間にはある程度の相関が認められた. 入院療法は難治性, 重症アトピー皮膚炎患者に対する百効な手段のひとつであろう. |
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ISSN: | 0021-1699 1884-8729 |
DOI: | 10.11261/iryo1946.45.986 |