一般用医薬品点鼻薬の適正使用に対する外箱情報提供とリスクマネジメントに関する日米比較
緒言 わが国において薬剤師法が改正されて以来, 医療用医薬品においては, 薬剤師による医薬品情報提供業務が義務化され, 患者および介護者の薬識度に応じて薬歴管理に基づき, 服薬指導, お薬手帳の交付, 情報提供等きめ細かなファーマシューティカルケア(以下, PCと略す)が行われるようになり, 広く医薬分業の利点が理解されるようになってきた. 一方, 一般用医薬品の場合には消費者が自己責任により購入, 使用することが前提となっており, 薬事法に努力義務はあるが, 医薬品の適正使用に必要な情報が十分に消費者に届けられているとはいえない. また, われわれは今までに一般用医薬品内用薬の外箱記載事項に...
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Published in | 医療薬学 Vol. 30; no. 7; pp. 483 - 491 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人日本医療薬学会
2004
日本医療薬学会 |
Online Access | Get full text |
ISSN | 1346-342X 1882-1499 |
DOI | 10.5649/jjphcs.30.483 |
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Summary: | 緒言 わが国において薬剤師法が改正されて以来, 医療用医薬品においては, 薬剤師による医薬品情報提供業務が義務化され, 患者および介護者の薬識度に応じて薬歴管理に基づき, 服薬指導, お薬手帳の交付, 情報提供等きめ細かなファーマシューティカルケア(以下, PCと略す)が行われるようになり, 広く医薬分業の利点が理解されるようになってきた. 一方, 一般用医薬品の場合には消費者が自己責任により購入, 使用することが前提となっており, 薬事法に努力義務はあるが, 医薬品の適正使用に必要な情報が十分に消費者に届けられているとはいえない. また, われわれは今までに一般用医薬品内用薬の外箱記載事項に関する日米比較を行い, 両国ともに薬剤の有効性および品質性に関する情報ではほぼ同等であるが, 安全性に関する情報は米国の方が医療消費者本位に具体的でわかりやすく記載され, わが国の一般用医薬品の包装外箱における記載事項は不十分であることから, 消費者が薬剤を選択する時には重大な問題を含んでいると報告した1,2). |
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ISSN: | 1346-342X 1882-1499 |
DOI: | 10.5649/jjphcs.30.483 |