ジフェニルヒダントイン性歯肉増殖症の臨床的研究
宮城県内の2つの重症心身障害者施設に入院しDPH (Diphenylhydantoin) を服用している患者76名について, 歯肉増殖度, DPHの投与量および歯周組織の病態について調査した。歯肉増殖度の判定は, Stern (1943) の報告を参考にした。 歯肉増殖度の高い群でPD (pocket depth), P1 I (plaque index) は大きかったが, 歯肉出血傾向 (BI, 唾液潜血反応) では増殖度の低い群との間に差がなかった。年齢, 体重およびDPH 1日投与量では歯肉増殖度の各群間に著しい差はなかったが, 体重1kg当たりのDPH投与量は歯肉増殖度の高い群で有意に...
Saved in:
Published in | 日本歯周病学会会誌 Vol. 28; no. 4; pp. 1084 - 1092 |
---|---|
Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本歯周病学会
1986
日本歯周病学会 |
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0385-0110 1880-408X |
DOI | 10.2329/perio.28.1084 |
Cover
Summary: | 宮城県内の2つの重症心身障害者施設に入院しDPH (Diphenylhydantoin) を服用している患者76名について, 歯肉増殖度, DPHの投与量および歯周組織の病態について調査した。歯肉増殖度の判定は, Stern (1943) の報告を参考にした。 歯肉増殖度の高い群でPD (pocket depth), P1 I (plaque index) は大きかったが, 歯肉出血傾向 (BI, 唾液潜血反応) では増殖度の低い群との間に差がなかった。年齢, 体重およびDPH 1日投与量では歯肉増殖度の各群間に著しい差はなかったが, 体重1kg当たりのDPH投与量は歯肉増殖度の高い群で有意に大きかった。また, 累積投与量も増殖度の高い群でやや大きい値を示した, しかし投与期間では有意の差はなかった。 |
---|---|
ISSN: | 0385-0110 1880-408X |
DOI: | 10.2329/perio.28.1084 |