直接液化における石炭分解速度の石炭化度および液化温度への依存性

直接液化における石炭分解速度の石炭化度と液化温度への依存性を前報より広い実験条件下で検討した。 その結果, (1) 速度定数の石炭化度指数への依存性は, 前報で検討した指数の限られた範囲の値に相当する部分では, ほぼ前報と同様に単調な変化はするものの, 指数のより広範な値の下では, 複雑に変化することがわかった.たとえば, 指数として代表的な炭素含量を選び, これに対し, 種々の石炭の分解速度定数を点綴したとき, 反応性の弱い成分の分解速度定数は約85wt%炭素含有量で極大, 約70wt%炭素含有量で極小となった.反応性の強い成分のそれは, 上記炭素含有量で急激な変化を伴いながら, 炭素含有量...

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Published in化学工学論文集 Vol. 8; no. 2; pp. 205 - 210
Main Authors 橋本, 孝雄, 森田, 穣, 佐藤, 志美雄
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 化学工学会 1982
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ISSN0386-216X
1349-9203
DOI10.1252/kakoronbunshu.8.205

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Summary:直接液化における石炭分解速度の石炭化度と液化温度への依存性を前報より広い実験条件下で検討した。 その結果, (1) 速度定数の石炭化度指数への依存性は, 前報で検討した指数の限られた範囲の値に相当する部分では, ほぼ前報と同様に単調な変化はするものの, 指数のより広範な値の下では, 複雑に変化することがわかった.たとえば, 指数として代表的な炭素含量を選び, これに対し, 種々の石炭の分解速度定数を点綴したとき, 反応性の弱い成分の分解速度定数は約85wt%炭素含有量で極大, 約70wt%炭素含有量で極小となった.反応性の強い成分のそれは, 上記炭素含有量で急激な変化を伴いながら, 炭素含有量の増加とともに減小した. (2) 速度定数の温度依存性および二つの成分と固定炭素分, 揮発分との対応性より, 本研究の液化条件下では, 石炭はほぼ次の機構により液化されると考えられた. Coal1 (Fixed carbon) → Preasphaltene →Asphaltene ↓ Coal2 (Volatile matter) →Further products
ISSN:0386-216X
1349-9203
DOI:10.1252/kakoronbunshu.8.205