法人公民館の設立・運営に関する一考察 : 岐阜県多治見市の財団法人池田町屋公民館を事例として

本稿は、現在設置されている法人公民館のひとつである岐阜県多治見市の財団法人池田町屋公民館を事例として、法人公民館の設立・運営の実態を歴史的に明らかにすることを目的とする。池田町屋公民館の設立にあたっては、1947年の政令第15号によりこれまでの区(部落会)では保有できなくなった山林等の区有財産の処理をめぐって、いわば区有財産保持・管理の「隠れみの」として法人立の公民館が設立された経緯が明らかとなった。また、戦後初期における財団法人池田町屋公民館においては、生産復興・産業指導・医療・福祉・保健・生活改善等、郷土社会の復興や人びとの生活福祉に関する活動が多彩に繰り広げられた実態が明らかとなった。...

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Bibliographic Details
Published in教育学研究 Vol. 78; no. 1; pp. 1 - 10
Main Author 益川, 浩一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本教育学会 31.03.2011
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ISSN0387-3161
2187-5278
DOI10.11555/kyoiku.78.1_1

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Summary:本稿は、現在設置されている法人公民館のひとつである岐阜県多治見市の財団法人池田町屋公民館を事例として、法人公民館の設立・運営の実態を歴史的に明らかにすることを目的とする。池田町屋公民館の設立にあたっては、1947年の政令第15号によりこれまでの区(部落会)では保有できなくなった山林等の区有財産の処理をめぐって、いわば区有財産保持・管理の「隠れみの」として法人立の公民館が設立された経緯が明らかとなった。また、戦後初期における財団法人池田町屋公民館においては、生産復興・産業指導・医療・福祉・保健・生活改善等、郷土社会の復興や人びとの生活福祉に関する活動が多彩に繰り広げられた実態が明らかとなった。
ISSN:0387-3161
2187-5278
DOI:10.11555/kyoiku.78.1_1