腰椎々間板ヘルニアに対する水溶性脊髄造影剤Methylglucamine iocarmateの検討
水溶性脊髄造影剤Diraxを使用した80症例について副作用を検討し, 手術で椎間板ヘルニアを確認した72症例の脊髄造影像を検討した. 副作用について: (1)発現率は80例中33例41.3%であり, 頭痛, 頭重感が多く項部痛, 悪心嘔吐がこれに次いでいた. (2)発現率は造影剤がL1の中程以上に達すると高くなる傾向があるが症状が強くなることはなかつた. (3)痙攣などの重篤例はなかつた. 脊髄造影像について: (1)特徴は神経根造影でL5, S1神経根の造影率は94.1%であつた. (2)斜位像は読影不良例が多かつたが, 神経根の走行をよくとらえ得るため診断的価値は高かつた. (3)脱出移動...
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| Published in | 医療 Vol. 34; no. 7; pp. 627 - 634 |
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| Main Authors | , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
一般社団法人 国立医療学会
1980
医療同好会 |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0021-1699 1884-8729 |
| DOI | 10.11261/iryo1946.34.627 |
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| Summary: | 水溶性脊髄造影剤Diraxを使用した80症例について副作用を検討し, 手術で椎間板ヘルニアを確認した72症例の脊髄造影像を検討した. 副作用について: (1)発現率は80例中33例41.3%であり, 頭痛, 頭重感が多く項部痛, 悪心嘔吐がこれに次いでいた. (2)発現率は造影剤がL1の中程以上に達すると高くなる傾向があるが症状が強くなることはなかつた. (3)痙攣などの重篤例はなかつた. 脊髄造影像について: (1)特徴は神経根造影でL5, S1神経根の造影率は94.1%であつた. (2)斜位像は読影不良例が多かつたが, 神経根の走行をよくとらえ得るため診断的価値は高かつた. (3)脱出移動したものを含めて外側型ヘルニアとdouble herniaの発見に優れていた. (4)高位適中率は72例中67例93.1%であつた. |
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| ISSN: | 0021-1699 1884-8729 |
| DOI: | 10.11261/iryo1946.34.627 |