胸腔鏡下に横隔膜病変を切除した月経随伴性気胸の2例

症例1は50歳, 女性, 月経にともなう右再発性気胸にて入院となった. 胸腔鏡下に胸腔内を観察したところブラはなく, 横隔膜腱様部に多数の小孔を認めた. 小孔が広範囲に存在したためすべて切除することは不可能であったため, 病変の顕著な部分を自動縫合器にて切離した. 残りの病変部にはフィブリン糊を用いてポリグリコール酸フェルトを貼付し被覆した. 症例2は45歳女性. 右再発性気胸にて入院となった. 胸腔鏡下手術施行し, 横隔膜腱様部に多数の小孔を認めた. 自動縫合器にて切離した. 横隔膜病変を有する月経随伴性気胸に対する治療として胸腔鏡下横隔膜部分切除術は有用であるが, 再発予防のためには薬物療...

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Published in医療 Vol. 54; no. 11; pp. 525 - 529
Main Authors 小谷, 一敏, 東, 良平
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 国立医療学会 2000
国立医療学会
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ISSN0021-1699
1884-8729
DOI10.11261/iryo1946.54.525

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Summary:症例1は50歳, 女性, 月経にともなう右再発性気胸にて入院となった. 胸腔鏡下に胸腔内を観察したところブラはなく, 横隔膜腱様部に多数の小孔を認めた. 小孔が広範囲に存在したためすべて切除することは不可能であったため, 病変の顕著な部分を自動縫合器にて切離した. 残りの病変部にはフィブリン糊を用いてポリグリコール酸フェルトを貼付し被覆した. 症例2は45歳女性. 右再発性気胸にて入院となった. 胸腔鏡下手術施行し, 横隔膜腱様部に多数の小孔を認めた. 自動縫合器にて切離した. 横隔膜病変を有する月経随伴性気胸に対する治療として胸腔鏡下横隔膜部分切除術は有用であるが, 再発予防のためには薬物療法を追加するほうが望ましい.
ISSN:0021-1699
1884-8729
DOI:10.11261/iryo1946.54.525