アンケートからみた成人の生活環境と歯周疾患の実態調査

本研究は, 埼玉県比企郡鳩山町在住の40~45歳の年齢層の成人を対象に, 基本健康診査, CPITNによる歯周疾患に関する診査, そして生活習慣や生活環境に関するアンケートを実施し, 成人性歯周炎の実態と個人の生活環境とのあいだに, どのような関連性が認められるかについて検討をおこなったものである。本調査とそれにともなう指導の対象者は, 1992年と1993年の2年間の調査に訪れた計184名の成人である。2年間の診査結果は, CPITNのコードは, 0が6 0%, 1が6 5%, 2が41 3%, 3が38 6%, 4が7 6%であった。 クロス集計の結果, (1) 居住地域, および (2)...

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Published in日本歯周病学会会誌 Vol. 38; no. 1; pp. 107 - 119
Main Authors 中島, 啓次, 須藤, 洋太郎, 大塚, 秀春, 池田, 克已, 小原, 俊彦, 市村, 光, 河田, 克之
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本歯周病学会 1996
日本歯周病学会
Subjects
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ISSN0385-0110
1880-408X
DOI10.2329/perio.38.107

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Summary:本研究は, 埼玉県比企郡鳩山町在住の40~45歳の年齢層の成人を対象に, 基本健康診査, CPITNによる歯周疾患に関する診査, そして生活習慣や生活環境に関するアンケートを実施し, 成人性歯周炎の実態と個人の生活環境とのあいだに, どのような関連性が認められるかについて検討をおこなったものである。本調査とそれにともなう指導の対象者は, 1992年と1993年の2年間の調査に訪れた計184名の成人である。2年間の診査結果は, CPITNのコードは, 0が6 0%, 1が6 5%, 2が41 3%, 3が38 6%, 4が7 6%であった。 クロス集計の結果, (1) 居住地域, および (2) 性別の項目でCPITNのCode 0, 1, 2とCode3, 4のあいだに有意差 (X2 Test P<0 05) が認められた。本研究から, 疫学的データのうえで, 成人性歯周炎の発症や進行程度は, 少なからず生活環境や全身状態などと関連のあることが示唆された。
ISSN:0385-0110
1880-408X
DOI:10.2329/perio.38.107