気温のステップ変化時における人体の温冷感と快適感との関係に関する研究―冬季・着衣男子の場合

熱的過渡状態での温冷感と快適感の関係を調べるため椅座位の青年男子5人が, 気温23℃に1時間暴露後に90分間気温15, 18, 23, 25, 30℃に暴露された結果, (1) 気温と温冷感の関係では, 5分暴露と90分暴露の間に差異は観察されなかった.しかし, 温冷感申告と快適感申告との関係では, 暴露時間の差があった. (2) 気温の急変時, 温冷感の変化は快適感の変化より大きい.しかし, 気温変化後の一定気温の暴露時間中には, 快適感の変化の方が温冷感の変化よりも大きい. (3) 被験者は, もっとも快適な申告をした時, 熱的中性よりも暖い感覚を申告している.これは, 実験が冬に行われた...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本生気象学会雑誌 Vol. 25; no. 2; pp. 61 - 67
Main Authors 平山, 慶太郎, 蔵澄, 美仁, 小林, 陽太郎, 土川, 忠浩, 堀越, 哲美
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本生気象学会 1988
Japanese Society of Biometeorology
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0389-1313
1347-7617
DOI10.11227/seikisho1966.25.61

Cover

More Information
Summary:熱的過渡状態での温冷感と快適感の関係を調べるため椅座位の青年男子5人が, 気温23℃に1時間暴露後に90分間気温15, 18, 23, 25, 30℃に暴露された結果, (1) 気温と温冷感の関係では, 5分暴露と90分暴露の間に差異は観察されなかった.しかし, 温冷感申告と快適感申告との関係では, 暴露時間の差があった. (2) 気温の急変時, 温冷感の変化は快適感の変化より大きい.しかし, 気温変化後の一定気温の暴露時間中には, 快適感の変化の方が温冷感の変化よりも大きい. (3) 被験者は, もっとも快適な申告をした時, 熱的中性よりも暖い感覚を申告している.これは, 実験が冬に行われたためである.
ISSN:0389-1313
1347-7617
DOI:10.11227/seikisho1966.25.61