高齢者の踵骨骨折に対する人工骨移植を用いた観血的治療
高齢者の踵骨骨折に対して人工骨を移植し観血的治療を行った症例について検討した.2010年5月~2011年8月までに観血的加療を行った患者のうち70歳以上の高齢者を対象とした.手術は踵骨外側に小切開を加え骨折部を整復,骨欠損部に骨片を支えるようにブロック状人工骨を補填し鋼線で固定した.術後4週で鋼線抜去,部分荷重開始し術後8週で全荷重を許可.術前・術後・最終調査時のレントゲンにてBöhler角について評価した.症例は女性5例で平均年齢は78.2歳.骨折型はEssex-Lopresti分類で4例depression type,1例Tongue typeであった.Böhler角の平均は,術前6.2度...
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Published in | 整形外科と災害外科 Vol. 61; no. 4; pp. 765 - 768 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
西日本整形・災害外科学会
25.09.2012
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Subjects | |
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ISSN | 0037-1033 1349-4333 |
DOI | 10.5035/nishiseisai.61.765 |
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Summary: | 高齢者の踵骨骨折に対して人工骨を移植し観血的治療を行った症例について検討した.2010年5月~2011年8月までに観血的加療を行った患者のうち70歳以上の高齢者を対象とした.手術は踵骨外側に小切開を加え骨折部を整復,骨欠損部に骨片を支えるようにブロック状人工骨を補填し鋼線で固定した.術後4週で鋼線抜去,部分荷重開始し術後8週で全荷重を許可.術前・術後・最終調査時のレントゲンにてBöhler角について評価した.症例は女性5例で平均年齢は78.2歳.骨折型はEssex-Lopresti分類で4例depression type,1例Tongue typeであった.Böhler角の平均は,術前6.2度,術直後28度,最終評価時27度.術後のBöhler角の経時的変化は少なかった(±0~-2度).人工骨を併用した踵骨の観血的治療は,骨質不良な高齢者に対し整復維持に有用であると考えた. |
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ISSN: | 0037-1033 1349-4333 |
DOI: | 10.5035/nishiseisai.61.765 |