高知県における訪問言語聴覚療法の現状

本研究では高知県における訪問言語聴覚療法についてアンケート調査を行い,現状を把握し,その課題を検討した.訪問言語聴覚療法は,アンケートに回答のあった88名のうち7名が実施しており,アンケート調査では,(1)言語聴覚士や病院数は高知市に集中しているものの,訪問言語聴覚療法は郡部の実施率が高い,(2)訪問言語聴覚療法の対象者は,発症から1年以内に訪問言語聴覚療法が開始される件数が多い,(3)訪問言語聴覚療法が普及するためには,言語聴覚士の増員,言語聴覚士について関係者の認知向上,言語聴覚士自身の知識向上・教育が必要,(4)訪問言語聴覚療法は,同施設の理学療法士・作業療法士の実施の有無に関わらず,実...

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Bibliographic Details
Published in高知リハビリテーション学院紀要 Vol. 9; pp. 55 - 60
Main Authors 稲田, 勤, 石川, 裕治, 吉村, 知佐子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 学校法人高知学園 高知リハビリテーション学院 31.03.2008
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ISSN1345-5648
2433-4553
DOI10.15028/kochireha.9.0_55

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Summary:本研究では高知県における訪問言語聴覚療法についてアンケート調査を行い,現状を把握し,その課題を検討した.訪問言語聴覚療法は,アンケートに回答のあった88名のうち7名が実施しており,アンケート調査では,(1)言語聴覚士や病院数は高知市に集中しているものの,訪問言語聴覚療法は郡部の実施率が高い,(2)訪問言語聴覚療法の対象者は,発症から1年以内に訪問言語聴覚療法が開始される件数が多い,(3)訪問言語聴覚療法が普及するためには,言語聴覚士の増員,言語聴覚士について関係者の認知向上,言語聴覚士自身の知識向上・教育が必要,(4)訪問言語聴覚療法は,同施設の理学療法士・作業療法士の実施の有無に関わらず,実施されている,という結果が得られた.今後の課題として,介護保険法や医療保険法の制度の改正や訪問言語聴覚療法についての啓発活動,言語聴覚士の増員などがあげられ,住み慣れた在宅での訪問言語聴覚療法が提供できる環境整備が必要である.
ISSN:1345-5648
2433-4553
DOI:10.15028/kochireha.9.0_55