大腸3D-CT検査における圧力計併用炭酸ガス手動注入法の有用性―確実な検査実施のために
目的:大腸3D-CT検査の炭酸ガス手動注入時に直腸内圧をモニターすることは,腸管拡張程度の改善に寄与するか比較検討した. 方法:大腸3D-CT検査を施行した合計140例を対象として圧力計未使用群70例,炭酸ガス手動注入時に圧力計で直腸内圧をモニターした圧力計併用群70例の2群に分けた.大腸を6区分に分類し,2体位分で合計1,680の大腸区分の腸管拡張程度を評価者2名が4段階の腸管拡張スコアで評価した.圧力計併用群では,ガス注入中止時の直腸内圧を記録した. 結果:圧力計併用群では圧力計未使用群に比較し,両体位でガス注入量が増加し,2体位目の腸管拡張程度では下行結腸を除いた大腸5区分で有意な改善が...
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Published in | 日本大腸肛門病学会雑誌 Vol. 64; no. 3; pp. 133 - 139 |
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Main Authors | , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本大腸肛門病学会
2011
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Subjects | |
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ISSN | 0047-1801 1882-9619 |
DOI | 10.3862/jcoloproctology.64.133 |
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Summary: | 目的:大腸3D-CT検査の炭酸ガス手動注入時に直腸内圧をモニターすることは,腸管拡張程度の改善に寄与するか比較検討した. 方法:大腸3D-CT検査を施行した合計140例を対象として圧力計未使用群70例,炭酸ガス手動注入時に圧力計で直腸内圧をモニターした圧力計併用群70例の2群に分けた.大腸を6区分に分類し,2体位分で合計1,680の大腸区分の腸管拡張程度を評価者2名が4段階の腸管拡張スコアで評価した.圧力計併用群では,ガス注入中止時の直腸内圧を記録した. 結果:圧力計併用群では圧力計未使用群に比較し,両体位でガス注入量が増加し,2体位目の腸管拡張程度では下行結腸を除いた大腸5区分で有意な改善がみられた.ガス注入中止時の平均直腸内圧は,1体位目が32.6mmHg,2体位目は31.2mmHgであった. 結論:大腸3D-CT検査の送気時に直腸内圧をモニターすることは,腸管拡張程度の改善に有用である. |
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ISSN: | 0047-1801 1882-9619 |
DOI: | 10.3862/jcoloproctology.64.133 |