悪性病態における血清オルニチンカルバモイルトランスフェラーゼ活性について
ornithine carbamoyltransferase (OCT, EC 2.1. 3.3)は肝ミトコンドリアに局在する尿素サイクルの主要酵素である. 本研究では, 悪性疾患における血清OCT活性測定の意義を明らかにするため, 癌患者119名, 健常者98名について, 血清OCTをdiacetyl monoxime-反応にもとづき, GOT, GPT, ALP, GGTP, LDHなど5酵素と同時測定した. それら6酵素について胃癌, 肺癌, 乳癌, 肝癌における相互活性を図示し, 特徴的形状を得た. この表示で, 肝細胞癌と転移性肝癌が異なる形状を呈することなどからも, 血清OCTと他...
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| Published in | 医療 Vol. 44; no. 5; pp. 491 - 495 |
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| Main Authors | , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
一般社団法人 国立医療学会
1990
国立医療学会 |
| Subjects | |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0021-1699 1884-8729 |
| DOI | 10.11261/iryo1946.44.491 |
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| Summary: | ornithine carbamoyltransferase (OCT, EC 2.1. 3.3)は肝ミトコンドリアに局在する尿素サイクルの主要酵素である. 本研究では, 悪性疾患における血清OCT活性測定の意義を明らかにするため, 癌患者119名, 健常者98名について, 血清OCTをdiacetyl monoxime-反応にもとづき, GOT, GPT, ALP, GGTP, LDHなど5酵素と同時測定した. それら6酵素について胃癌, 肺癌, 乳癌, 肝癌における相互活性を図示し, 特徴的形状を得た. この表示で, 肝細胞癌と転移性肝癌が異なる形状を呈することなどからも, 血清OCTと他酵素の同時測定は診断的意義をもつと考えちれる. |
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| ISSN: | 0021-1699 1884-8729 |
| DOI: | 10.11261/iryo1946.44.491 |