CPITNによる女子若年者における10年間の歯周疾患の疫学的研究

仙台市内の女子中高生の歯周疾患状態をCPITNで10年問調査した。10年間に全被検者 (13, 542名) のコード0と3の有病者率は減少し, コード2は著しく増加した。コード1と4はほとんど増減がなかった。10年間でコード0の一人平均部位数は初年度の約1/2に減少した。コード1とコード2の有病部位数は増加したが, コード3と4はやや減少した。被検者を6歯群のコード数の合計であるCPITN値から軽度群・中度群・重度群に分類した。重度群はWHOのTreatment Needsに従う処置を施した。10年間で中度群の大きな増加に対して軽度群と重度群は段階的に減少した。この結果は健常とポケットが減少す...

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Published in日本歯周病学会会誌 Vol. 36; no. 3; pp. 634 - 641
Main Authors 佐伯, 訓子, 堀内, 博, 千枝, 桂子, 徳山, 礼子, 米田, 栄吉
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本歯周病学会 1994
日本歯周病学会
Subjects
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ISSN0385-0110
1880-408X
DOI10.2329/perio.36.634

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Summary:仙台市内の女子中高生の歯周疾患状態をCPITNで10年問調査した。10年間に全被検者 (13, 542名) のコード0と3の有病者率は減少し, コード2は著しく増加した。コード1と4はほとんど増減がなかった。10年間でコード0の一人平均部位数は初年度の約1/2に減少した。コード1とコード2の有病部位数は増加したが, コード3と4はやや減少した。被検者を6歯群のコード数の合計であるCPITN値から軽度群・中度群・重度群に分類した。重度群はWHOのTreatment Needsに従う処置を施した。10年間で中度群の大きな増加に対して軽度群と重度群は段階的に減少した。この結果は健常とポケットが減少する代わりに歯石が増加することを示している。3年間連続受診した重度群197名について, 処置年のCPITN値は初年度の約2倍に増加し, 次年度には処置前年の値に減じた。この群の歯周疾患状態は急激に進行するようであるが, 重度群であっても早期の適切な処置により歯周疾患の改善が得られた。
ISSN:0385-0110
1880-408X
DOI:10.2329/perio.36.634