家庭用口腔洗浄器の歯垢除去効果について
歯周疾患やう蝕の主要な病因である歯垢を抑制し, 除去することは, これらの疾患の治療や予防を行ううえで最も重要なことである1~3). プラークコントロールは物理的方法と化学的方法に分けられるが4), 歯ブラシや歯間部清掃用具を用いて行う物理的方法が, 現在, 最も効果的であることは多くの研究で実証されている5~8). しかしながら, 山本ら9)は歯問部の歯垢はブラッシングによって約50%しか除去できず, 歯間部清掃用具を併用して, ようやく約90%除去できたと報告している. 近年歯間部清掃用具の他に, 家庭用口腔洗浄器もある程度普及してきており, 家庭用口腔洗浄器に, 酵素剤や殺菌剤を水溶液に...
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Published in | 日本歯周病学会会誌 Vol. 18; no. 4; pp. 511 - 515 |
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Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本歯周病学会
1976
日本歯周病学会 |
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ISSN | 0385-0110 1880-408X |
DOI | 10.2329/perio.18.511 |
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Summary: | 歯周疾患やう蝕の主要な病因である歯垢を抑制し, 除去することは, これらの疾患の治療や予防を行ううえで最も重要なことである1~3). プラークコントロールは物理的方法と化学的方法に分けられるが4), 歯ブラシや歯間部清掃用具を用いて行う物理的方法が, 現在, 最も効果的であることは多くの研究で実証されている5~8). しかしながら, 山本ら9)は歯問部の歯垢はブラッシングによって約50%しか除去できず, 歯間部清掃用具を併用して, ようやく約90%除去できたと報告している. 近年歯間部清掃用具の他に, 家庭用口腔洗浄器もある程度普及してきており, 家庭用口腔洗浄器に, 酵素剤や殺菌剤を水溶液にして入れて用いる試みも発表10)されている. これらは歯周組織が健康を維持していくための歯垢の最小限界量が十分明らかにされていない今日において, 歯垢は可能な限り除去することが必要とされると考えられるからである. そこで今回我々は家庭用口腔洗浄器で, 実際, どの程度歯垢を除去できるかを測定するため本実験を行った. |
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ISSN: | 0385-0110 1880-408X |
DOI: | 10.2329/perio.18.511 |