ジェネレーターポケットの感染を起こした新生児ペーシングの1治験例
先天性完全房室プロツクの6生日の新生児に対して, ペースメーカー植え込みを行つた. 電極は胸骨正中切開で右室前壁に縫着し, ジエネレーターは左上腹部腹直筋下に植え込んた. ペーシングモードはVVI, ペーシングレートは120/分とした. ジエネレーターボケツトの感染を起こしたため, 初回手術から141日後に再手術を行つた. 再手術は左開胸で電極を左室後壁にscrew inし, ジエネレーターは胸膜外にボケツトを作製して植え込んだ. 感染したジエネレーターは摘出し, 旧電極は非感染部で切断して遺残させた. 再手術後の経過は良好で, 初回手術から9カ月後および16ヵ月後にペーシングレートをそれぞれ...
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Published in | 医療 Vol. 44; no. 6; pp. 620 - 623 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 国立医療学会
1990
国立医療学会 |
Subjects | |
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ISSN | 0021-1699 1884-8729 |
DOI | 10.11261/iryo1946.44.620 |
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Summary: | 先天性完全房室プロツクの6生日の新生児に対して, ペースメーカー植え込みを行つた. 電極は胸骨正中切開で右室前壁に縫着し, ジエネレーターは左上腹部腹直筋下に植え込んた. ペーシングモードはVVI, ペーシングレートは120/分とした. ジエネレーターボケツトの感染を起こしたため, 初回手術から141日後に再手術を行つた. 再手術は左開胸で電極を左室後壁にscrew inし, ジエネレーターは胸膜外にボケツトを作製して植え込んだ. 感染したジエネレーターは摘出し, 旧電極は非感染部で切断して遺残させた. 再手術後の経過は良好で, 初回手術から9カ月後および16ヵ月後にペーシングレートをそれぞれ110/分, 100/分に減じたが, 心不全の兆候はなく, 順調に発育している. 自験例にもとづき, 新生児ペーシング実施上の問題点について, 考察を加えて報告する. |
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ISSN: | 0021-1699 1884-8729 |
DOI: | 10.11261/iryo1946.44.620 |