成人腸重積の2例

• Published in: 医療 Vol. 42; no. 4; pp. 337 - 340
• Main Authors: 清水, 京子, 秋本, 真寿美, 山岡, 博之, 屋代, 庫人, 小林, 衛, 米沢, 健, 久保, 井宏, 林, 直諒, 中嶋, 太一郎, 進, 藤仁, 久保, 精志
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 一般社団法人 国立医療学会 1988; 国立医療学会
• Subjects: 成人の腸重積; 超音波断層
• ISSN: 0021-1699; 1884-8729
• DOI: 10.11261/iryo1946.42.337

全腸重積のうち, 成人の発生率は約5%であり, 何らかの原因疾患を伴うことが多い. 我々は腹部超音波検査(以下「US」), 注腸造影にて診断した成人の腸重積2例を経験した. 腸重積の診断にUSは有用であり, 縦断面では, Hay-fork sign, 横断面ではBull's eyeと表現されている. 2例とも上行結腸-横行結腸間にみられた腸重積であつたが, 一方は特発性腸重積という成人では珍しい例であり, 他方は大腸癌を先進部にもつ典型的な例であつた.