歯周病ハイリスク患者における宿主応答の解析

長期間メインテナンスを受けている患者群において歯周病ハイリスク患者を選別し, 細菌学的ならびに免疫学的検討を行った。被験者は初期治療終了後の再評価から5年以上メインテナンスを受けている患者21名のうち, PD悪化率5%以上を示す患者9名をハイリスク患者とした。5年目のリコール時に臨床パラメーターの測定, 採血ならびに歯肉縁下プラークの採取を行った。その結果, ハイリスク群は有意に高いBOP (+) 部位の出現頻度を示したが, 末梢血リンパ球のAMLR, CD4+/CD8+比, CD4+CD45RA+ならびにCD4+CD45RA+細胞率に関して差はなかった。歯肉縁下プラーク中のAv, Pg, P...

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Published in日本歯周病学会会誌 Vol. 36; no. 4; pp. 857 - 870
Main Authors 北村, 正博, 酒井, 洋子, 島内, 英俊, 岡田, 宏, 三木, 靖夫, 村上, 伸也, 三好, 美貴
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本歯周病学会 1994
日本歯周病学会
Subjects
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ISSN0385-0110
1880-408X
DOI10.2329/perio.36.857

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Summary:長期間メインテナンスを受けている患者群において歯周病ハイリスク患者を選別し, 細菌学的ならびに免疫学的検討を行った。被験者は初期治療終了後の再評価から5年以上メインテナンスを受けている患者21名のうち, PD悪化率5%以上を示す患者9名をハイリスク患者とした。5年目のリコール時に臨床パラメーターの測定, 採血ならびに歯肉縁下プラークの採取を行った。その結果, ハイリスク群は有意に高いBOP (+) 部位の出現頻度を示したが, 末梢血リンパ球のAMLR, CD4+/CD8+比, CD4+CD45RA+ならびにCD4+CD45RA+細胞率に関して差はなかった。歯肉縁下プラーク中のAv, Pg, Pi, Aaの検出率に差は認められなかったものの, ハイリスク群において検索を行った菌種のうちAvについてのみ有意に低い血清抗体価が認められた。
ISSN:0385-0110
1880-408X
DOI:10.2329/perio.36.857