ss胆嚢癌における基底膜の免疫組織学的検討

ss胆嚢癌切除例31例を対象とし,これらのホルマリン固定後パラフィン包埋切片を用いて,基底膜の構成成分であるラミニンおよび基底膜分解酵素の一つであるカテプシンBを免疫染色して,ラミニンの染色様式を4型に分類し,病理学的諸因子との関係を検討した.その結果,ラミニン染色型と各病理学的因子が相関することを確認した.また,ラミニン染色率を画像解析装置により定量的に評価し,ラミニン染色型分類の一助としての有用であることを確認した.連続切片を用いたカテプシンB染色の検討では,ラミニン染色率3%以下の症例にのみカテプシンB陽性例を認め,ラミニンの消失にカテプシンBが関与していることが示唆された....

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Published in胆道 Vol. 12; no. 3; pp. 242 - 250
Main Authors 井上, 敬一郎, 青木, 達哉, 小柳, 泰久, 土田, 明彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本胆道学会 1998
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ISSN0914-0077
1883-6879
DOI10.11210/tando1987.12.3_242

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Summary:ss胆嚢癌切除例31例を対象とし,これらのホルマリン固定後パラフィン包埋切片を用いて,基底膜の構成成分であるラミニンおよび基底膜分解酵素の一つであるカテプシンBを免疫染色して,ラミニンの染色様式を4型に分類し,病理学的諸因子との関係を検討した.その結果,ラミニン染色型と各病理学的因子が相関することを確認した.また,ラミニン染色率を画像解析装置により定量的に評価し,ラミニン染色型分類の一助としての有用であることを確認した.連続切片を用いたカテプシンB染色の検討では,ラミニン染色率3%以下の症例にのみカテプシンB陽性例を認め,ラミニンの消失にカテプシンBが関与していることが示唆された.
ISSN:0914-0077
1883-6879
DOI:10.11210/tando1987.12.3_242