下顎位を改善し顔貌を回復した総義歯1症例

症例の概要: 本症例では, 咬合時における下顎前突感による審美障害および咀嚼障害を主訴として来院した上下顎無歯顎症例に対して, 治療用義歯を用いて下顎位の改善および顔貌の回復を図った. また客観的評価法を用いて新義歯装着前後を比較した. 考察: 治療用義歯を用いて, 適正な下顎位および咬合高径の改善を行い, その後新義歯を作製した結果側方セファログラム分析では, FH平面に対してのA-B planeのなす角は, 87° から83° に減少し, 下顎が後退し, 顔貌が回復した. 結論: 本症例では適正な下顎位および咬合高径を与えることによって審美および機能ともに患者の満足を得ることができた. ま...

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Published in日本補綴歯科学会雑誌 Vol. 50; no. 3; pp. 457 - 460
Main Author 高木, 一郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 社団法人 日本補綴歯科学会 2006
日本補綴歯科学会
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ISSN0389-5386
1883-177X
DOI10.2186/jjps.50.457

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Summary:症例の概要: 本症例では, 咬合時における下顎前突感による審美障害および咀嚼障害を主訴として来院した上下顎無歯顎症例に対して, 治療用義歯を用いて下顎位の改善および顔貌の回復を図った. また客観的評価法を用いて新義歯装着前後を比較した. 考察: 治療用義歯を用いて, 適正な下顎位および咬合高径の改善を行い, その後新義歯を作製した結果側方セファログラム分析では, FH平面に対してのA-B planeのなす角は, 87° から83° に減少し, 下顎が後退し, 顔貌が回復した. 結論: 本症例では適正な下顎位および咬合高径を与えることによって審美および機能ともに患者の満足を得ることができた. また主観的評価だけではなく, 客観的評価法をより多く取り入れることによって, 新義歯装着前後について比較および評価ができた.
ISSN:0389-5386
1883-177X
DOI:10.2186/jjps.50.457