著明な好酸球増多を伴った悪性リンパ腫の1例
著明な好酸球増多を伴うT細胞型非ポジキンリンパ腫の1例を報告する. 患者は43歳, ボリビア在住の日本人男性. 鼻腔腫瘍および頸部リンパ節腫大を認め, ボリビアの日本病院より紹介された. 入院時, 白血球数は19,000/μl(好酸球83%)であり, 骨髄検査においても, 好酸球系細胞は著しく増加していた. MACOP-B療法にて, 鼻腔腫瘍および全身のリンパ節は縮小, 血液中の好酸球数も正常化したが, 8ヵ月後, 鼻腔および頸部に再発を認め, 10ヵ月後他臓器不全のため死亡した, 好酸球増多に関連する疾患は多岐にわたるが, 非ポジキンリンパ腫に伴う報告はきわめてまれである. 好酸球の分化・増...
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| Published in | 医療 Vol. 49; no. 1; pp. 61 - 64 |
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| Main Authors | , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
一般社団法人 国立医療学会
1995
国立医療学会 |
| Subjects | |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0021-1699 1884-8729 |
| DOI | 10.11261/iryo1946.49.61 |
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| Summary: | 著明な好酸球増多を伴うT細胞型非ポジキンリンパ腫の1例を報告する. 患者は43歳, ボリビア在住の日本人男性. 鼻腔腫瘍および頸部リンパ節腫大を認め, ボリビアの日本病院より紹介された. 入院時, 白血球数は19,000/μl(好酸球83%)であり, 骨髄検査においても, 好酸球系細胞は著しく増加していた. MACOP-B療法にて, 鼻腔腫瘍および全身のリンパ節は縮小, 血液中の好酸球数も正常化したが, 8ヵ月後, 鼻腔および頸部に再発を認め, 10ヵ月後他臓器不全のため死亡した, 好酸球増多に関連する疾患は多岐にわたるが, 非ポジキンリンパ腫に伴う報告はきわめてまれである. 好酸球の分化・増殖に関与すると考えられているサイトカインとの関係について若干の考察を加えた. |
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| ISSN: | 0021-1699 1884-8729 |
| DOI: | 10.11261/iryo1946.49.61 |