道路斜線制限と天空率緩和に基づく消化容積率と建物高さの比較

本研究では,道路斜線制限と天空率緩和を消化容積率と建物高さという観点から比較することを目的とする.様々な敷地形状ならびに建物形状を考慮することによって,当該制限ならびに緩和規定が消化容積率と建物高さとどのような数理的関係にあり,かつ,積極的に緩和規定を用いるべき状況を明らかにする.当該条件が明らかとなることによって,建築設計の初期段階における作業効率向上が期待できる.本稿で得られた主な知見は以下のとおりである:(i) 天空率の利用が有利に働くのは,間口の広い敷地で,このときの建物形状は細長くなる;(ii) 奥行の深い敷地では,天空率緩和の場合だけではなく,道路斜線制限で多面体を想定した場合でも...

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Published in生産研究 Vol. 69; no. 4; pp. 201 - 205
Main Authors 渡部, 宇子, 本間, 裕大, 本間, 健太郎, 今井, 公太郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 東京大学生産技術研究所 2017
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ISSN0037-105X
1881-2058
DOI10.11188/seisankenkyu.69.201

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Summary:本研究では,道路斜線制限と天空率緩和を消化容積率と建物高さという観点から比較することを目的とする.様々な敷地形状ならびに建物形状を考慮することによって,当該制限ならびに緩和規定が消化容積率と建物高さとどのような数理的関係にあり,かつ,積極的に緩和規定を用いるべき状況を明らかにする.当該条件が明らかとなることによって,建築設計の初期段階における作業効率向上が期待できる.本稿で得られた主な知見は以下のとおりである:(i) 天空率の利用が有利に働くのは,間口の広い敷地で,このときの建物形状は細長くなる;(ii) 奥行の深い敷地では,天空率緩和の場合だけではなく,道路斜線制限で多面体を想定した場合でも指定容積率をすべて消化できる.
ISSN:0037-105X
1881-2058
DOI:10.11188/seisankenkyu.69.201