当科における便秘症に対する外科的治療症例の検討
便秘症が難治性である場合,患者のQOLは著しく低下する.過去約10年間に当科に便秘症の診断で紹介された患者のうち外科的治療を行った症例について検討した.2002年1月から2012年5月までに47人(男性11人,女性36人,平均年齢47.5才)が受診した.このうち手術を行ったものは5例(10.6%)で全例女性,平均年齢42.0才であった.症例1:27才の女性.内圧検査および輸送能検査でOutlet obstructionの所見を得てAnorectal myectomyを施行した.症例2:63才の女性.輸送能検査でSlow transit constipationの所見を得て大腸亜全摘術を施行した...
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Published in | 日本大腸肛門病学会雑誌 Vol. 66; no. 8; pp. 605 - 609 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本大腸肛門病学会
2013
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Subjects | |
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ISSN | 0047-1801 1882-9619 |
DOI | 10.3862/jcoloproctology.66.605 |
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Summary: | 便秘症が難治性である場合,患者のQOLは著しく低下する.過去約10年間に当科に便秘症の診断で紹介された患者のうち外科的治療を行った症例について検討した.2002年1月から2012年5月までに47人(男性11人,女性36人,平均年齢47.5才)が受診した.このうち手術を行ったものは5例(10.6%)で全例女性,平均年齢42.0才であった.症例1:27才の女性.内圧検査および輸送能検査でOutlet obstructionの所見を得てAnorectal myectomyを施行した.症例2:63才の女性.輸送能検査でSlow transit constipationの所見を得て大腸亜全摘術を施行した.症例3:32才の女性.輸送能検査でSlow transit constipationの所見を得て腹腔鏡補助下大腸亜全摘術を施行した.症例4:32才の女性.精神疾患および甲状腺機能低下症にて他院にて加療中であった.便秘症にて当科紹介受診となる.一時的人工肛門造設を施行した.症例5:43才の女性.摂食障害にて当科紹介受診となる.一時的回腸人工肛門造設を施行した.5例とも術後の機能的予後は良好であった. |
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ISSN: | 0047-1801 1882-9619 |
DOI: | 10.3862/jcoloproctology.66.605 |