TNM第7版による結腸癌Stage III細分類の妥当性の検証

TNM第7版(以下TNM7)による結腸癌Stage III細分類の妥当性を当院データで検討する. 対象と方法:根治度A手術を施行したStage III結腸癌症例を対象としてTNM7,TNM第6版(以下TNM6),大腸癌取扱規約第7版(以下JGR7)別に無再発生存を検討した.またTNM7に基づいたT因子とN因子を組み合わせ,それぞれのグループの無再発生存を検討した. 結果:対象は217例.TNM7 Stage IIIA,Stage IIIB,Stage IIICでは3年無再発生存率(以下3y-RFS)がそれぞれ95%,82%,74%と有意差を持って層別化されたが(p=0.0468),JGR7とT...

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Published in日本大腸肛門病学会雑誌 Vol. 64; no. 1; pp. 6 - 10
Main Authors 齊藤, 修治, 塩見, 明生, 絹笠, 祐介, 賀川, 弘康, 渡部, 顕, 別宮, 絵美真, 富岡, 寛行, 橋本, 洋右
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本大腸肛門病学会 2011
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ISSN0047-1801
1882-9619
DOI10.3862/jcoloproctology.64.6

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Summary:TNM第7版(以下TNM7)による結腸癌Stage III細分類の妥当性を当院データで検討する. 対象と方法:根治度A手術を施行したStage III結腸癌症例を対象としてTNM7,TNM第6版(以下TNM6),大腸癌取扱規約第7版(以下JGR7)別に無再発生存を検討した.またTNM7に基づいたT因子とN因子を組み合わせ,それぞれのグループの無再発生存を検討した. 結果:対象は217例.TNM7 Stage IIIA,Stage IIIB,Stage IIICでは3年無再発生存率(以下3y-RFS)がそれぞれ95%,82%,74%と有意差を持って層別化されたが(p=0.0468),JGR7とTNM6では有意差を認めなかった.この主な要因としてはT4b N1群(3yRFS=50%)をTNM7ではStage IIICと予後不良群に分類したことであると考えられた. 結語:TNM7による結腸癌Stage III細分類は予後をよく層別化し,その妥当性が示された.
ISSN:0047-1801
1882-9619
DOI:10.3862/jcoloproctology.64.6