新しい均質媒体モデルの提案と実証

密度変化によりキャビテーションを表現する均質媒体モデルは単独翼のキャビテーション発生時の揚力を過小評価するという問題がある. 著者らはこれまでの研究で, この問題は媒体の膨張収縮に伴う運動エネルギーの損失に起因することを示した. この知見に基づき, 均質媒体の膨張と収縮時に体積力を付加することによりこの運動エネルギーの損失を補うモデルを開発し, NACA0015翼まわりのキャビテーション流れを対象に解析を行った.その結果, 今回提案したモデルは, 付加した体積力により損失を補うことで既存のモデルのキャビテーション発生時の揚力を過小評価するという問題を改善していることがわかった....

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Published in生産研究 Vol. 66; no. 1; pp. 23 - 26
Main Authors 鈴木, 貴之, 加藤, 千幸
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 東京大学生産技術研究所 01.01.2014
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ISSN0037-105X
1881-2058
DOI10.11188/seisankenkyu.66.23

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Summary:密度変化によりキャビテーションを表現する均質媒体モデルは単独翼のキャビテーション発生時の揚力を過小評価するという問題がある. 著者らはこれまでの研究で, この問題は媒体の膨張収縮に伴う運動エネルギーの損失に起因することを示した. この知見に基づき, 均質媒体の膨張と収縮時に体積力を付加することによりこの運動エネルギーの損失を補うモデルを開発し, NACA0015翼まわりのキャビテーション流れを対象に解析を行った.その結果, 今回提案したモデルは, 付加した体積力により損失を補うことで既存のモデルのキャビテーション発生時の揚力を過小評価するという問題を改善していることがわかった.
ISSN:0037-105X
1881-2058
DOI:10.11188/seisankenkyu.66.23