脳小血管病の概念と分類

要旨:脳小血管病は小血管の病理変化,またはその結果生じる微小病変を意味し,それらに起因する比較的均質な病理・臨床像を包摂する病態である.その大部分は,1型の高血圧性小血管病と2型のアミロイド血管症に分類される.前者はラクナ梗塞,白質病変,脳出血が主体で,認知症を来す場合は皮質下血管性認知症と呼称される.後者は皮質下出血や白質病変の原因となり,ほとんどのアルツハイマー病患者で合併がみられる.本稿ではそれぞれの病態や臨床症候について概説し,さらに両型の相互の関連についても述べる....

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Bibliographic Details
Published in脳卒中 Vol. 35; no. 2; pp. 128 - 132
Main Author 冨本, 秀和
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脳卒中学会 25.03.2013
日本脳卒中学会
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ISSN0912-0726
1883-1923
DOI10.3995/jstroke.35.128

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Summary:要旨:脳小血管病は小血管の病理変化,またはその結果生じる微小病変を意味し,それらに起因する比較的均質な病理・臨床像を包摂する病態である.その大部分は,1型の高血圧性小血管病と2型のアミロイド血管症に分類される.前者はラクナ梗塞,白質病変,脳出血が主体で,認知症を来す場合は皮質下血管性認知症と呼称される.後者は皮質下出血や白質病変の原因となり,ほとんどのアルツハイマー病患者で合併がみられる.本稿ではそれぞれの病態や臨床症候について概説し,さらに両型の相互の関連についても述べる.
ISSN:0912-0726
1883-1923
DOI:10.3995/jstroke.35.128