Tristetraprolinによる抗原誘導性関節炎の制御
[背景・目的] Tristetraprolin(TTP)はmRNAのAU-Rich elementに結合し、その分解を促進することによりTNF-α の産生を低下させる転写後制御分子である。我々はTTPの機能部位であるZinc fingerドメインのDBA/1トランスジェニックマウス(ZF-Tg マウス)を作製し、脾細胞におけるTNF-α mRNAの安定とlipopolysaccharide (LPS) 刺激によるその産生能、そして、コラーゲン誘導性関節炎の発症を抑制しうるか検討した。[方法](1)ZF-Tgマウス脾細胞をLPSで刺激し、TNF-α mRNAの安定性について検討した。(2)脾細胞...
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| Published in | Nihon Rinsho Men'eki Gakkai Sokai Shorokushu Vol. 37; p. 114 |
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| Main Authors | , , , , , , , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
日本臨床免疫学会
2009
The Japan Society for Clinical Immunology |
| Subjects | |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 1880-3296 |
| DOI | 10.14906/jscisho.37.0.114.0 |
Cover
| Summary: | [背景・目的] Tristetraprolin(TTP)はmRNAのAU-Rich elementに結合し、その分解を促進することによりTNF-α の産生を低下させる転写後制御分子である。我々はTTPの機能部位であるZinc fingerドメインのDBA/1トランスジェニックマウス(ZF-Tg マウス)を作製し、脾細胞におけるTNF-α mRNAの安定とlipopolysaccharide (LPS) 刺激によるその産生能、そして、コラーゲン誘導性関節炎の発症を抑制しうるか検討した。[方法](1)ZF-Tgマウス脾細胞をLPSで刺激し、TNF-α mRNAの安定性について検討した。(2)脾細胞をLPS刺激しTNF-α産生をELISAによって検討した。(3)DBA/1 マウス、ZF-Tg マウスに2回CII免疫し、CIAを誘導し、関節炎スコアを検討した。[結果](1)DBA/1 マウスと比べZF-Tg マウスにおいてTNF-α mRNA安定性は低かった。(2)DBA/1 マウスと比べZF-Tg マウスにおいてTNF-α産生は減少していた。(3)ZF-Tg マウスにおいてCIAの関節炎スコアが有意に抑制された。[結語] TTPの過剰発現により、TNF-α産生は低下しCIAが抑制された。この事実から、TTP分子による自己免疫性関節炎の制御戦略が期待される。 |
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| Bibliography: | 1-45 |
| ISSN: | 1880-3296 |
| DOI: | 10.14906/jscisho.37.0.114.0 |