若年女性における隠れ肥満と身体機能との関係
【緒言】隠れ肥満(Normal weight obesity: NWO)は,BMIが正常範囲(18.5‐25.0kg/m2)であるが高体脂肪率(≥30%)を呈する状態であり,特に若年女性ではNWOの該当者が多い.しかし,どのような生活習慣因子が若年女性のNWOに関連しているのか,NWOが運動機能にもたらす影響についても明らかでない.本研究では,若年女性におけるNWOの生活習慣および運動機能との関係性を検証した.【方法】若年女性33名(中央値20.0歳)を対象とし,身体活動量,栄養素等摂取量,体組成,運動機能を測定した.運動機能は,椅子立ち上がり時の床反力,30秒椅子立ち上がりテストを測定した....
        Saved in:
      
    
          | Published in | 保健医療学雑誌 Vol. 15; no. 1; pp. 53 - 61 | 
|---|---|
| Main Authors | , , , , | 
| Format | Journal Article | 
| Language | Japanese | 
| Published | 
            保健医療学学会
    
        01.04.2024
     | 
| Subjects | |
| Online Access | Get full text | 
| ISSN | 2185-0399 | 
| DOI | 10.15563/jalliedhealthsci.15.53 | 
Cover
| Summary: | 【緒言】隠れ肥満(Normal weight obesity: NWO)は,BMIが正常範囲(18.5‐25.0kg/m2)であるが高体脂肪率(≥30%)を呈する状態であり,特に若年女性ではNWOの該当者が多い.しかし,どのような生活習慣因子が若年女性のNWOに関連しているのか,NWOが運動機能にもたらす影響についても明らかでない.本研究では,若年女性におけるNWOの生活習慣および運動機能との関係性を検証した.【方法】若年女性33名(中央値20.0歳)を対象とし,身体活動量,栄養素等摂取量,体組成,運動機能を測定した.運動機能は,椅子立ち上がり時の床反力,30秒椅子立ち上がりテストを測定した.NWOの判定は,18.5≥BMI<25.0kg/m2かつ体脂肪率≥30%に該当する者とした.【結果】対象者33名のうち,11名(33%)がNWOに該当した.NWO群とnon‐NWO群の比較では,BMI(p<0.001),全身筋肉量(p=0.040),体幹部筋肉量(p=0.001)がnon‐NWO群よりもNWO群において有意な高値を示した.一方,NWO群とnon‐NWO群の生活習慣および運動機能に有意な差は認めなかった.【結論】若年女性におけるNWOは,生活習慣および運動機能との関係性を認めなかった.しかし,NWOの長期的な併存が運動機能にもたらす影響は明らかでなく,縦断調査による今後の検討を要する. | 
|---|---|
| ISSN: | 2185-0399 | 
| DOI: | 10.15563/jalliedhealthsci.15.53 |