領域拡張法を用いた多時相腹部X線CT像からの肝臓領域自動抽出手順

本論文では,多時相の腹部X線CT像から,肝臓領域を自動抽出するための一手順について述べる.肝臓のCT診断では,一人の被験者に対して,撮影時刻の異なる計4種類(時相)のCT像が用いられる.しかし,造影剤の影響で,それぞれの画像に映る肝臓領域は濃淡パターンが大きく異なるため,肝臓領域自動抽出に関する従来の研究では1種類あるいは2種類のCT像のみを用いるものがほとんどであった.そこで本文では上記4種類のCT像のすべてから同一の手順で肝臓領域を抽出する方法を提案する.この手順は,領域拡張法を基本とし異なる種類のCT像には処理パラメータの変更のみで対応可能である.実験では,実際のCT像に本手順を適用し,...

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Published inJournal of Computer Aided Diagnosis of Medical Images Vol. 7; no. 4_4; pp. 59 - 66
Main Authors 渡辺, 恵人, 瀧, 剛志, 目加田, 慶人, 長谷川, 純一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本医用画像工学会 2003
The Japanese Society of Medical Imaging Technology
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ISSN1347-9245
DOI10.11313/cadm.7.59

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Summary:本論文では,多時相の腹部X線CT像から,肝臓領域を自動抽出するための一手順について述べる.肝臓のCT診断では,一人の被験者に対して,撮影時刻の異なる計4種類(時相)のCT像が用いられる.しかし,造影剤の影響で,それぞれの画像に映る肝臓領域は濃淡パターンが大きく異なるため,肝臓領域自動抽出に関する従来の研究では1種類あるいは2種類のCT像のみを用いるものがほとんどであった.そこで本文では上記4種類のCT像のすべてから同一の手順で肝臓領域を抽出する方法を提案する.この手順は,領域拡張法を基本とし異なる種類のCT像には処理パラメータの変更のみで対応可能である.実験では,実際のCT像に本手順を適用し,比較的良好な抽出結果が得られたことを示す.
ISSN:1347-9245
DOI:10.11313/cadm.7.59