薬学部における実務実習事前学習に対する実務実習終了後の学生からの評価

1) 本研究は,6年制薬学教育における実務実習事前学習の実習方法を構築する目的で行った.4年制教育課程における実務実習終了後の薬学部生を対象に実務実習事前学習に対する評価を行った.その結果,事前学習の必要性に関する平均スコア値は4.5,有用性に関する平均スコア値は3.9であった(最大スコア値5,最低スコア値1). 2) 事前学習を知識,技能,態度に分類したときの有用性に関する平均スコア値は,それぞれ3.5,4.2,3.8であり,4以上の割合は各々60.1%,83.2%,64.1%であった. 3) 学生は事前学習の必要性と有用性は感じているが,両者のスコアには解離が見られ,その原因の一つに,今回...

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Published in医学教育 Vol. 41; no. 6; pp. 423 - 427
Main Authors 山田, 安彦, 高柳, 理早, 横山, 晴子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本医学教育学会 2010
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ISSN0386-9644
2185-0453
DOI10.11307/mededjapan.41.423

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Summary:1) 本研究は,6年制薬学教育における実務実習事前学習の実習方法を構築する目的で行った.4年制教育課程における実務実習終了後の薬学部生を対象に実務実習事前学習に対する評価を行った.その結果,事前学習の必要性に関する平均スコア値は4.5,有用性に関する平均スコア値は3.9であった(最大スコア値5,最低スコア値1). 2) 事前学習を知識,技能,態度に分類したときの有用性に関する平均スコア値は,それぞれ3.5,4.2,3.8であり,4以上の割合は各々60.1%,83.2%,64.1%であった. 3) 学生は事前学習の必要性と有用性は感じているが,両者のスコアには解離が見られ,その原因の一つに,今回対象とした事前学習も含めた,態度領域の教育の量が不十分であることが考えられた.この態度教育は,臨床において強く望まれており,今後の薬学教育での課題である.
ISSN:0386-9644
2185-0453
DOI:10.11307/mededjapan.41.423