がん患者へのアドバンス・ケア・プランニングを行う上でリンクナースが感じる障壁の検討

目的:がん患者へのACPを行う上でリンクナースが感じる障壁を明らかにすること。方法:がん診療連携拠点病院のリンクナース8人に半構成的面接を行い,質的研究においても客観性を確保する利点のあるテキストマイニングを用い,クラスター分析,対応分析を行った。結果:リンクナースの障壁として[患者の様々な情報を共有しなくてはいけない難しさ][研修での学びを還元し興味を引き出すことの難しさ][化学療法を継続する中でACPを説明することの難しさ][余命告知というバッドニュースへのためらいからタイミングを図ることの難しさ][人それぞれのターミナルへの思いに踏み込むことの難しさ][施設を横断しながら患者の意向を尊重...

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Published in日本看護研究学会雑誌 Vol. 47; no. 2; pp. 2_175 - 2_187
Main Authors 山田, 忍, 石徹白, しのぶ
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本看護研究学会 20.07.2024
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ISSN2188-3599
2189-6100
DOI10.15065/jjsnr.20231019234

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Summary:目的:がん患者へのACPを行う上でリンクナースが感じる障壁を明らかにすること。方法:がん診療連携拠点病院のリンクナース8人に半構成的面接を行い,質的研究においても客観性を確保する利点のあるテキストマイニングを用い,クラスター分析,対応分析を行った。結果:リンクナースの障壁として[患者の様々な情報を共有しなくてはいけない難しさ][研修での学びを還元し興味を引き出すことの難しさ][化学療法を継続する中でACPを説明することの難しさ][余命告知というバッドニュースへのためらいからタイミングを図ることの難しさ][人それぞれのターミナルへの思いに踏み込むことの難しさ][施設を横断しながら患者の意向を尊重したACPが確認できないことの不安][他者の実践場面から学ぶことの難しさ]など13の障壁が明らかとなった。結論:ACPを支援するシステム,実践に即した教育,リンクナースへの支援の必要性が示唆された。
ISSN:2188-3599
2189-6100
DOI:10.15065/jjsnr.20231019234