基調講演─座長のまとめ

本シンポジウムの意義 近年になって,「子宮内や生後早期の成育環境が将来の体質や疾病リスクを決定する」という概念(DOHaD学説:developmental origins of health and disease学説)が知られるようになった.児の長期予後を改善させるという視点において,産科医が果たすべき役割は今後ますます大きくなるばかりである.「産科医がDOHaDを考える あなたの診療が子供の未来を変える!」と題したこのシンポジウムでは,私からの基調講演に加えて,この分野でご活躍中の2人の産婦人科医の先生から,臨床,基礎研究の両方の視点にたってこの課題についてお話をしていただいた.本シンポジ...

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Published inJournal of Japan Society of Perinatal and Neonatal Medicine Vol. 56; no. 4; p. 657
Main Author 中野, 有也
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本周産期・新生児医学会 2021
Japan Society of Perinatal and Neonatal Medicine
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ISSN1348-964X
2435-4996
DOI10.34456/jjspnm.56.4_657

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Summary:本シンポジウムの意義 近年になって,「子宮内や生後早期の成育環境が将来の体質や疾病リスクを決定する」という概念(DOHaD学説:developmental origins of health and disease学説)が知られるようになった.児の長期予後を改善させるという視点において,産科医が果たすべき役割は今後ますます大きくなるばかりである.「産科医がDOHaDを考える あなたの診療が子供の未来を変える!」と題したこのシンポジウムでは,私からの基調講演に加えて,この分野でご活躍中の2人の産婦人科医の先生から,臨床,基礎研究の両方の視点にたってこの課題についてお話をしていただいた.本シンポジウムが,日常診療や基礎研究において産科医がDOHaDにどのように向き合ったらよいのか,を考える良い機会になることを切に願っている.
ISSN:1348-964X
2435-4996
DOI:10.34456/jjspnm.56.4_657