喉頭・咽頭逆流症の現状 動物モデルを用いた胃酸逆流による咽喉頭症状の機序解明

咽喉頭酸逆流症 (Laryngopharyngeal reflux disease: LPRD) の罹患者数は, 年々増加傾向にある. しかし LPRD の発症機序や胃酸逆流との関連性には不明な点が多い. その病態生理を理解するために, われわれはヒトの慢性逆流性食道炎の病態に近い GERD モデルラットを作製し, 咽喉頭および下気道の組織学的変化を観察してきた. これまで咽喉頭異常感症, 慢性咳嗽, 喉頭肉芽腫, 歯牙酸食および歯周炎, 肺線維症の発症機序における胃酸逆流の関連性について検討した. そこでこれらの結果を総括し, 今後の課題について解説する....

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Published in日本耳鼻咽喉科学会会報 Vol. 122; no. 9; pp. 1209 - 1213
Main Authors 島津, 倫太郎, 倉富, 勇一郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会 20.09.2019
日本耳鼻咽喉科学会
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ISSN0030-6622
1883-0854
DOI10.3950/jibiinkoka.122.1209

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Summary:咽喉頭酸逆流症 (Laryngopharyngeal reflux disease: LPRD) の罹患者数は, 年々増加傾向にある. しかし LPRD の発症機序や胃酸逆流との関連性には不明な点が多い. その病態生理を理解するために, われわれはヒトの慢性逆流性食道炎の病態に近い GERD モデルラットを作製し, 咽喉頭および下気道の組織学的変化を観察してきた. これまで咽喉頭異常感症, 慢性咳嗽, 喉頭肉芽腫, 歯牙酸食および歯周炎, 肺線維症の発症機序における胃酸逆流の関連性について検討した. そこでこれらの結果を総括し, 今後の課題について解説する.
ISSN:0030-6622
1883-0854
DOI:10.3950/jibiinkoka.122.1209