論理情動療法に基づくCACの不合理な信念の変容と不安低減に及ぼす効果(原著)

論理情動療法に基づく2つのタイプのコソピューター・アシスティド・カウンセリソグ(CAC)のためのプログラムを作製した。1っはクライエソトの信念が合理的か不合理かをフィードバックし,合理的信念を教えるプログラムであった。もう1つはクライエントの信念が合理的か不合理かをフィードバックし,不合理な信念について洞察させ,さらに不合理な信念について論駁した上で,合理的信念を教えるプログラムであった。このプログラムの効果検証のために,以下の2つの実験をおこなった。実験1においては特性不安の高い女子短大生をランダムに3っの群にわけ実験をおこなった。第1群は前者のタイプのCACプログラムでカウソセリングを1回...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in行動療法研究 Vol. 21; no. 2; pp. 79 - 91
Main Authors 福井, 至, 西山, 薫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本認知・行動療法学会 30.09.1995
日本行動療法学会
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0910-6529
2424-2594
DOI10.24468/jjbt.21.2_79

Cover

More Information
Summary:論理情動療法に基づく2つのタイプのコソピューター・アシスティド・カウンセリソグ(CAC)のためのプログラムを作製した。1っはクライエソトの信念が合理的か不合理かをフィードバックし,合理的信念を教えるプログラムであった。もう1つはクライエントの信念が合理的か不合理かをフィードバックし,不合理な信念について洞察させ,さらに不合理な信念について論駁した上で,合理的信念を教えるプログラムであった。このプログラムの効果検証のために,以下の2つの実験をおこなった。実験1においては特性不安の高い女子短大生をランダムに3っの群にわけ実験をおこなった。第1群は前者のタイプのCACプログラムでカウソセリングを1回受ける群(F-CAC群)であり,第2群は後者のタイプのCACプログラムでカウソセリソグを1回受ける群(D-CAC群)であり,第3群はControl群でありCACプログラムによるカウンセリソグ)を受けない群であった。この結果,F-CAC群とD-CAC群においては不合理な信念の変容が示された。また,D-CAC群においては,SADSで測定された不安の低減が示された。実験2においては,高不安の学生に後者のタイプのプログラムを用いて約3週間の期間で5回カウンセリングを実施した。その結果,実験1よりも大きな不合理の信念の変容と,STAI(S-F-ORM),SADS,FNEで測定された不安の低減,そしてSTAI(T-FORM)とMASで測定された不安の低減傾向が示された。これらのことから,論理情動療法に基づくCACにより,不合理な信念の変容と,不安の低減が可能であることが明らかとなった。
ISSN:0910-6529
2424-2594
DOI:10.24468/jjbt.21.2_79