術後32年目に局所再発した乳癌の1例
症例は81歳,女性.49歳時に左乳癌で非定型乳房切除を施行.病理組織診断では,乳頭腺管癌,T2N1M0,stageIIBであった.術後32年目に左前胸壁に3.0cm大の腫瘤を自覚して当科を受診した.CT上遠隔転移は認めなかった.全身麻酔下に腫瘍切除を行い,摘出標本の病理学的検索にて,乳癌の再発と診断した.ER:3+,PR:1+,Her2:1+であった.術後はアナストロゾールの内服にて外来通院中であり,現在までに再発を認めない.術後30年以上経過し,局所に再発した極めて稀な症例と思われた.また2000年4月から2006年12月までに当科で経験した術後10年以降の晩期再発10症例について,その臨床...
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Published in | 日本臨床外科学会雑誌 Vol. 69; no. 10; pp. 2499 - 2504 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本臨床外科学会
2008
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Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 1345-2843 1882-5133 |
DOI | 10.3919/jjsa.69.2499 |
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Summary: | 症例は81歳,女性.49歳時に左乳癌で非定型乳房切除を施行.病理組織診断では,乳頭腺管癌,T2N1M0,stageIIBであった.術後32年目に左前胸壁に3.0cm大の腫瘤を自覚して当科を受診した.CT上遠隔転移は認めなかった.全身麻酔下に腫瘍切除を行い,摘出標本の病理学的検索にて,乳癌の再発と診断した.ER:3+,PR:1+,Her2:1+であった.術後はアナストロゾールの内服にて外来通院中であり,現在までに再発を認めない.術後30年以上経過し,局所に再発した極めて稀な症例と思われた.また2000年4月から2006年12月までに当科で経験した術後10年以降の晩期再発10症例について,その臨床病理学的特徴について検討したので報告する. |
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ISSN: | 1345-2843 1882-5133 |
DOI: | 10.3919/jjsa.69.2499 |