気胸にて発症したウエステルマン肺吸虫症の1例
ウエステルマン肺吸虫症による気胸の1例を経験したので報告する.症例は76歳,男性.気胸の診断にて前医で胸腔ドレナージ施行され一旦は治癒したが,再発したため当科紹介となった.末梢血好酸球比率の上昇,好酸球性胸水を認め肺吸虫症を疑ったが,混濁した胸水と肺瘻の持続を認めたため胸腔鏡下手術を施行した.明らかな肺瘻部は不明であったが,膿苔の付着した肺を部分切除し気胸は改善した.術後,血清学的診断にて肺吸虫症と診断し,プラジカンテルの内服治療を行った.術後約8ヵ月を経過し再発を認めていない....
Saved in:
Published in | 日本呼吸器外科学会雑誌 Vol. 22; no. 6; pp. 910 - 913 |
---|---|
Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会
2008
|
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0919-0945 1881-4158 |
DOI | 10.2995/jacsurg.22.910 |
Cover
Summary: | ウエステルマン肺吸虫症による気胸の1例を経験したので報告する.症例は76歳,男性.気胸の診断にて前医で胸腔ドレナージ施行され一旦は治癒したが,再発したため当科紹介となった.末梢血好酸球比率の上昇,好酸球性胸水を認め肺吸虫症を疑ったが,混濁した胸水と肺瘻の持続を認めたため胸腔鏡下手術を施行した.明らかな肺瘻部は不明であったが,膿苔の付着した肺を部分切除し気胸は改善した.術後,血清学的診断にて肺吸虫症と診断し,プラジカンテルの内服治療を行った.術後約8ヵ月を経過し再発を認めていない. |
---|---|
ISSN: | 0919-0945 1881-4158 |
DOI: | 10.2995/jacsurg.22.910 |