肺胞出血を合併したレプトスピラ症の1例

症例は27歳,男性.発熱,乾性咳嗽にて前医を受診し,重症肺炎が疑われ救急搬送となった.胸部CTにてびまん性粒状斑状影を認め,気管支鏡にて肺胞出血を認めた.レプトスピラ症も鑑別に挙げ,ペア血清による顕微鏡下凝集試験で同症と診断した.レプトスピラ症の肺病変として肺胞出血を来たすことが知られているがその頻度は少ない.本症例は,黄疸や腎不全に先行して,肺胞出血を認めたレプトスピラ症の貴重な一例と考えられる....

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Published in日本内科学会雑誌 Vol. 101; no. 10; pp. 2961 - 2963
Main Authors 滝瀬, 淳, 鈴木, 邦明, 堀江, 健夫, 伊藤, 秀明, 川田, 忠嘉, 矢野, 好美, 椎名, 啓介
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本内科学会 2012
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ISSN0021-5384
1883-2083
DOI10.2169/naika.101.2961

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Summary:症例は27歳,男性.発熱,乾性咳嗽にて前医を受診し,重症肺炎が疑われ救急搬送となった.胸部CTにてびまん性粒状斑状影を認め,気管支鏡にて肺胞出血を認めた.レプトスピラ症も鑑別に挙げ,ペア血清による顕微鏡下凝集試験で同症と診断した.レプトスピラ症の肺病変として肺胞出血を来たすことが知られているがその頻度は少ない.本症例は,黄疸や腎不全に先行して,肺胞出血を認めたレプトスピラ症の貴重な一例と考えられる.
ISSN:0021-5384
1883-2083
DOI:10.2169/naika.101.2961