胸腔鏡下一期的両側気胸手術の検討

両側気胸に対する胸腔鏡下一期的両側気胸手術例について検討した.2002年4月から2009年4月の7年間に横浜労災病院呼吸器外科で治療した全自然気胸718例のうち男性10例,女性2例の計12例(1.53%)を対象とした.対象の平均年齢22.8±5.9歳(17~37歳),初診時の診断は同時両側気胸7例,異時両側気胸5例,平均気胸回数は2.7±1.2回(2~5回)であった.手術適応は,同時性では全例を適応とし,異時性では初発側非手術例でかつ初発側から対側発症までの期間が短い症例を適応とした.術前管理は,同時性では虚脱度が高度な側のみに胸腔ドレナージを施行した症例が多く,異時性では虚脱度に応じた治療を...

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Published in日本呼吸器外科学会雑誌 Vol. 24; no. 4; pp. 670 - 673
Main Authors 青山, 徹, 前原, 孝光, 安藤, 耕平, 益田, 宗孝
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会 2010
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ISSN0919-0945
1881-4158
DOI10.2995/jacsurg.24.670

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Summary:両側気胸に対する胸腔鏡下一期的両側気胸手術例について検討した.2002年4月から2009年4月の7年間に横浜労災病院呼吸器外科で治療した全自然気胸718例のうち男性10例,女性2例の計12例(1.53%)を対象とした.対象の平均年齢22.8±5.9歳(17~37歳),初診時の診断は同時両側気胸7例,異時両側気胸5例,平均気胸回数は2.7±1.2回(2~5回)であった.手術適応は,同時性では全例を適応とし,異時性では初発側非手術例でかつ初発側から対側発症までの期間が短い症例を適応とした.術前管理は,同時性では虚脱度が高度な側のみに胸腔ドレナージを施行した症例が多く,異時性では虚脱度に応じた治療を行った.手術は同時性では虚脱軽度の側から施行し,異時性では患側から施行した.体位変換をしたのち対側を手術した.術後平均在院日数は,2.4日であった.今回の検討で,他の報告よりも術後在院日数が短かったが,ドレーン管理の工夫によるものと考えられた.
ISSN:0919-0945
1881-4158
DOI:10.2995/jacsurg.24.670