ビスフォスフォネート製剤投与中に下顎骨壊死をきたした乳癌骨転移の1例

症例は59歳,女性.乳癌骨転移に対し,ビスフォスフォネート製剤を投与されていた.投与開始後12カ月目より左下臼歯部の疼痛,周囲歯肉の腫脹,骨露出を自覚し,ビスフォスフォネート製剤の投与による顎骨壊死と診断された.未治療の歯科疾患が誘因となった可能性も考えられる.ビスフォスフォネート製剤は骨転移患者のQOL改善に優れた効果が立証されているが,一方では,顎骨壊死のリスクを考慮した投与が必要になると考えられる....

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Published in日本臨床外科学会雑誌 Vol. 69; no. 12; pp. 3084 - 3087
Main Authors 上田, 大輔, 荒田, 尚, 竹内, 仁司, 金澤, 卓, 田中屋, 宏爾
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床外科学会 2008
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ISSN1345-2843
1882-5133
DOI10.3919/jjsa.69.3084

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Summary:症例は59歳,女性.乳癌骨転移に対し,ビスフォスフォネート製剤を投与されていた.投与開始後12カ月目より左下臼歯部の疼痛,周囲歯肉の腫脹,骨露出を自覚し,ビスフォスフォネート製剤の投与による顎骨壊死と診断された.未治療の歯科疾患が誘因となった可能性も考えられる.ビスフォスフォネート製剤は骨転移患者のQOL改善に優れた効果が立証されているが,一方では,顎骨壊死のリスクを考慮した投与が必要になると考えられる.
ISSN:1345-2843
1882-5133
DOI:10.3919/jjsa.69.3084