呼吸器外科手術におけるウロキナーゼ抗血栓加工ポリウレタン製スリット型ドレーンの基礎的および臨床的試験

我々は3溝で断面積を31-33%拡大し,ウロキナーゼ抗血栓加工を施した新たなポリウレタン製スリット型ドレーン(UKスリムドレーン)を評価した.5・10・15 cmH2Oにおける吸引量は,19Frで234±9.2・391±9.5・527±13 ml/分,24Frで407±3.6・686±6.7・883±6.7 ml/分であった.血栓形成試験で4時間以上血栓形成を認めなかった.スリット・チューブ移行部の引張限界強度は19Frで16.8±0.9 kgf,24Frで21.3±2.6 kgfであった.次に,呼吸器外科手術20例を対象にUKスリムドレーン24Frの術後使用における認容性試験を施行した.留置...

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Published in日本呼吸器外科学会雑誌 Vol. 26; no. 2; pp. 114 - 118
Main Authors 新谷, 康, 井上, 匡美, 奥村, 明之進, 南, 正人, 澤端, 章好, 中桐, 伴行
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会 2012
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ISSN0919-0945
1881-4158
DOI10.2995/jacsurg.26.114

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Summary:我々は3溝で断面積を31-33%拡大し,ウロキナーゼ抗血栓加工を施した新たなポリウレタン製スリット型ドレーン(UKスリムドレーン)を評価した.5・10・15 cmH2Oにおける吸引量は,19Frで234±9.2・391±9.5・527±13 ml/分,24Frで407±3.6・686±6.7・883±6.7 ml/分であった.血栓形成試験で4時間以上血栓形成を認めなかった.スリット・チューブ移行部の引張限界強度は19Frで16.8±0.9 kgf,24Frで21.3±2.6 kgfであった.次に,呼吸器外科手術20例を対象にUKスリムドレーン24Frの術後使用における認容性試験を施行した.留置日数は2-7日(中央値4日).最大疼痛レベルはPrince Henry Pain Scale1-3(中央値2)であった.ドレーン追加を要する肺瘻または胸水の吸引不良は認めなかった.UKスリムドレーン24Frは呼吸器外科手術で使用できる.
ISSN:0919-0945
1881-4158
DOI:10.2995/jacsurg.26.114