声門下狭窄に対する外科的治療

当院では,治療に難渋することが多い声門下狭窄に対して積極的に外科的治療を行い良好な成績を認めている.本論文では,狭窄の部位・性質により異なる術式を要した声門下狭窄3症例を報告する.症例1:19歳女性.外傷性気管断裂術後吻合部狭窄に対し,喉頭截開術を用いた喉頭気管吻合施行.術後5ヵ月間Tチューブを留置後抜去した.症例2:52歳女性.挿管後声門下狭窄に対し,輪状軟骨亜全摘・喉頭気管吻合を施行.声門上浮腫のため術後気管切開を要したが,半年後に抜去・気管口閉鎖した.症例3:63歳男性.気管切開後声門下狭窄に対し,輪状軟骨弓切除・喉頭気管吻合施行.術後問題なく経過.まとめ:声門下狭窄に対する外科的療法は...

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Published in日本呼吸器外科学会雑誌 Vol. 24; no. 1; pp. 101 - 104
Main Authors 魚住, 真樹, 宮本, 好博, 橋本, 大, 山本, 一道
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会 2010
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ISSN0919-0945
1881-4158
DOI10.2995/jacsurg.24.101

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Summary:当院では,治療に難渋することが多い声門下狭窄に対して積極的に外科的治療を行い良好な成績を認めている.本論文では,狭窄の部位・性質により異なる術式を要した声門下狭窄3症例を報告する.症例1:19歳女性.外傷性気管断裂術後吻合部狭窄に対し,喉頭截開術を用いた喉頭気管吻合施行.術後5ヵ月間Tチューブを留置後抜去した.症例2:52歳女性.挿管後声門下狭窄に対し,輪状軟骨亜全摘・喉頭気管吻合を施行.声門上浮腫のため術後気管切開を要したが,半年後に抜去・気管口閉鎖した.症例3:63歳男性.気管切開後声門下狭窄に対し,輪状軟骨弓切除・喉頭気管吻合施行.術後問題なく経過.まとめ:声門下狭窄に対する外科的療法は病変の部位により術式選択が異なり経験を要するが適切に対処されれば有効であると考えられた.
ISSN:0919-0945
1881-4158
DOI:10.2995/jacsurg.24.101